団長一筋の俺が変態堕天司に堕とされる話

「だんちょぉ……んぶっ♡ ちゅ♡ はぁっ……!」
「フフ……。そんなに私のおちんぽ美味しい?」
「はいっ♡ 団長のおちんぽ美味しいですぅ……♡」
 静まり返る艇内の一室は淫らな空気に満ちていた。シングルサイズのベッドの上では膝立ちになり、スカートをたくし上げ、なにも身につけていない下半身を晒している少女と、その少女の剥き出しの股間にむしゃぶりつく男の姿。
 男は少女よりも年上だというのに下品に、いやらしく──団長と呼ばれた少女、ジータの男性器を口に咥えていた。
 ジータは女性でありながら男性の部分も持つふたなりだった。そして男はこの団の団員であり、彼女専用の雌犬。時折こうしてジータに抱かれていた。
 今宵は久しぶりの触れ合いだった。最近は狡知を司る堕天司やアバター相手に戦い、世界を守ったりと忙しかったのだ。
 大好きな団長が久しぶりに抱いてくれることに男は早々にジータ専用の男娼へと変わり、愛おしい滾りを勃起させるため、必死になっておしゃぶりしていた。
 喉奥を使い自分を虐めながら、ジータがすぐに挿入ができるように尻穴をほぐすのも忘れない。
 目の奥にハートマークが見えるほどに蕩けた目をしつつ、男は口淫という形で奉仕を繰り返す。
 ずちゅ、ぶちゅと粘った音を立てながら極太の肉竿を頬張っていると、「もういいよ」とジータによって肩が押され、口での行為の終わりを告げられた。
 男としてはもっと喉を犯してほしかったが、主導権を握る彼女が言うのならばそれに従うだけ。
「団長……♡ 今日はバックでしますか? それとも騎乗位? 正常位?」
 ドクドクと脈打つ男根は男のものより大きく、立派だ。男の尊厳をズタボロにされそうなくらいの怒張なのだが、ジータを心から慕い、己の全てを捧げている団長一筋のこの男には関係なかった。
 むしろその長大で早く貫かれたかった。奥の奥まで串刺しにされ、雄膣を満たして抉ってほしい。マゾの快楽を欲していた。
 愛おしい巨砲に頬ずりしながら媚びへつらい、上目遣いで今夜のメニューを伺う。第三者が見れば目を覆いたくなるような光景が広がっていた。
 萎えないように舌で舐めたり、キスを織り交ぜた愛撫をしてくる男の頭を撫でながらジータはうーん、と唸りながら考えると、男をベッドへと押し倒した。
 マットレスが軋み、男が仰向けに倒れる。少女の前に晒される肉体は筋肉が程よくついているが、膨らんだ胸筋の先端はジータによって弄られたり、自分で触ったりした影響なのかぷっくりと腫れていた。
 それだけではない。全身から妙な色気を放っており、女だけではなく同性をも惑わしてしまいそうだ。
 今でこそ色気がある男だが、元は戦う力のある一般男性だった。それがジータの団に入り、ひょんなことから彼女に抱かれるようになってからは変わった。
 濃厚なふたなり精液を大量に流し込まれているせいなのか。雰囲気に艶が生まれ、雌にされ過ぎて男として女性を抱けるかも今ではもう分からない。
「今日は正面からなんですね♡ 団長の顔が見れて嬉しいです♡♡ さぁ早く、俺のドスケベ雄まんこに団長のちんぽを下さい……!」
 指と指の間に丸みを帯びた尻肉が盛り上がるくらいに強く触れ、周りが赤く腫れた中心の穴を開く。
 くぱっ♡ と広がる穴は行為の前に男が準備をしていた潤滑剤で濡れ、塞ぐものを誘うように光っていた。
 とろとろの肉はもはや排泄をするための穴ではなく、肛門性交をするための性器と化している。
「キミってこんなに淫乱だったんだねぇ……ほら、よぉく味わって?」
「オほぉ゛っッ!?♡」
「……挿入いれただけでトコロテン? 敏感すぎない?」
 可愛らしい少女の股間にあるのが酷くいびつな陽根を雌穴に挿入された瞬間、男のイチモツからはにゅうっ、と精液が押し出され、鈴口から白い涙を流す。
「あ゛ァぁぁ゛っ♡ 団長のちんぽっ♡ お゛ほっ♡ 久しぶりでっっ……!♡♡」
「そんなにハメられたかったの?」
「最近ッ、っはぁ゛……団長忙しかったからっ♡ ずっと一人でアナニーするくらいにはっ♡」
「ふぅ〜ん? そんなに私のこと好きなんだ。ならその期待に応えてあげなくちゃ……ねっ!」
「ん゛ぉォ゛ぉ゛ぉっ!? ピストンっ、すごぉ゛ッ♡ お゛ッ♡ お゛ぉっ!♡♡ まんこ、おまんこごわれぢゃう゛ぅ゛っ!!♡♡」
「アハハハッ! まるで淫婦のようだね」
 下品な喘ぎ声を出しながら乱れ狂う情夫に対し、金髪の少女は涼しい顔で腰を前後に動かし、尻穴を掘削していく。
 ジータに深いところまで突かれる度に男にはないはずの子宮がキュン♡ キュン♡ と疼くような気がしてくる。
 彼女の精液を胎がいっぱいになるまで注ぎ込まれたい。ああ、己が女ならば団長の子供を孕めるのに。
 孕ませる側が子供を孕みたいと熱望するくらいに男の認識はジータとのアナルセックスで歪みを増す。
「ン゛ほォッ゛!♡ ほッ゛♡ 種付けっ♡ 種付けプレスっ♡♡ ンぉ゛ぉっ! ごんなの孕むッ! 団長の子供れきちゃ゛ぅっ!!」
 自ら太ももを抱え、開脚している男の手にジータは自分の手を重ねると、そのまま前方に向かって体重をかけるようにのしかかる。
 俗に言う“種付けプレス”。絶対に孕ませるという意志が感じられるこの体位。より深く肉杭が腸へと食い込み、強い悦を生み出す。
 ジータは全体重をかけながらドゴッ! ドスッ! と腰を落とし、男を絶頂へと向かわせる。肉槍が前立腺を抉りながら雄子宮を押し潰してくる勢いなので男はもう訳が分からなかった。
「いぐッ♡! イくいくイグぅぅっ!!♡♡ 団長のちんぽしゅごいぃッ!! 堕ちるッ! 堕ちる゛ぅぅっ!!♡♡」
「ほら、たっぷり中出ししてあげるからじっくり味わいなさい!」
「ッほォ、お゛オオ゛ぉ!♡ ア゛ぁッ! 待ってだんちょぉっ♡ もう入らないっ♡ 団長のザーメンで腹いっぱいでぇッ♡ お゛ほッ、お゛っ!♡♡」
 男の視界には火花が飛び散り、神経が焼き切れてしまうような熱が全身を駆け巡る。こんなに気持ちいいのは初めてかもしれない。
 久しぶりだから過敏に感じてしまうのか? ほんの少しの疑問は悦楽の波に押し流され、すぐに消えてしまった。
 ジータは白濁液を淫穴に吐き出すと男にのしかかるのをやめ、膝をついて立つと、額を流れる汗を腕で軽く拭って息を吐き出した。その間も太茎は肉壺と繋がったままだ。
「──ふぅ。とりあえず一発と……。それにしてもケダモノそのものだねぇ、キミ。そんなにキメセクが気に入った?」
「ぇ……? だん、ちょう……?」
「そろそろキミにかけた魅了を解いてあげよう」
 ──パチン。と、ジータが男の目の前で指を鳴らすと、霧散するように脳内が明瞭になる。そして。
「は、え……? な、なんで……!?」
「やあ、コンバンハ。数週間ぶり、かな?」
「なんで、なんでお前が……!」
 男の目の前にいるのは暗い茶髪を逆立てた赤い目の美青年。肌に直接身に着けているドレスシャツから覗く肉体は逞しく、同時にしなやか。革のパンツのチャックは下りており、そこから伸びる雄はジータと同じくらいの質量。
 ──狡知の堕天司ベリアル。その名前は口には出なかった。
 ついこの間戦ったばかりの相手が、なぜ?
 全身が緊張し、恐怖なのか、混乱からなのか……もしくは両方なのか。快楽によって赤く染まっていた男の顔は瞬時に青くなり、歯がカチカチと音を鳴らす。
 ジータの姿など最初からなかったようにそこにいる堕天司は男の反応に嗤いをこらえることなく表に出し、大きな体で前屈みになった。
「おごっ……!」
 未だに繋がっているソコが蠢き、男の息が詰まる。端正な顔が目の前に迫るが、嫌悪感しかない。
 この男は敵だ。早くなんとかしなくては、と思うものの、体は抑えつけられているので無理な話。それ以前に魅了をかけられ、快楽の坩堝に叩き込まれた体は消耗し過ぎていてまともに動かせない。
「オレも特異点とナカヨクしたいんだがこれがさっぱり。キミとは深いところまでナカヨシなのに嫉妬してしまってねぇ。少しばかり味見してみようと魅了をかけたら即堕ち。笑ったよ」
「クソッ! 抜け……よっ……!」
「ん〜、もう少し遊ぼうぜ? ハァ……キミのナカ、なかなかいい具合だ。特異点に調教してもらったのかい? オレも彼女の魔羅を尻の穴でしゃぶってみたいよ」
「あの子を穢すなっ! 変態堕天司がッ……!」
 ギラつく真紅の瞳の持ち主は目を閉じ、己の内部をジータのふたなりペニスに穿たれる妄想でもしているのだろう。白い頬には赤みが差している。
 激しい憎悪の念が男の胸に渦を巻く。この堕天司が特異点と口に出す度に殺してやりたくなる。明確な殺意を込めてベリアルを睨みつけるが、逆に彼を煽るだけ。
「ハハハハハッ! さっきまでメス犬のように喘いでいたキミが言うのか?」
「あがっ……!」
 体を起こしたベリアルに繋がったまま体をうつ伏せにされ、その際に雄肉が凶器によって抉られた男は苦しげな声を上げる。魅了の解けたいま、堕天司相手に気持ちよくなどなれない。否、なってはいけない。
「特異点もヤることはヤってんだなァ。私はなにも知りません、ってヴァージン顔して。それがまたソソるんだが」
「ぐぅっ……! くっ……!」
「さっきみたいに気持ちよさそうに啼いてくれないのか? 咥えているペニスは同じだぜ?」
「うるさいっ……! だまれっ……!」
 男は己の情けなさに歯噛みする。魅力がかかっていたとはいえ、愛する人と敵対する存在を間違えるなんて。
 ベリアルが飽きるまでの辛抱。吐き出すものを出して、一刻も早く目の前から消えてくれ。心の中で反芻しながら男は耐えることを選んだ。
(団長……! だんちょぉ……!)
 尻を高く突き出し、情けない姿を晒しながらも男は耐える。小さな体に大きな力を秘める少女の姿を思い浮かべながら腹の中を蠢く巨大な肉に声を抑えていると、ベリアルの動きが変わった。
「ひぐッ!? ぎッ、ぃ、ぅ゛ぐ……!」
「ほら、声が変わった。オトコノコはみぃんなココが大好きだもんな?」
 前立腺を集中的に狙いながらの律動に、自然と濡れた声が出てしまう。
 いい年をした男を男の子呼ばわり。見た目は若いベリアルだが中身の年齢は二千歳以上。そんな彼からすればほとんどの人間は赤ちゃんレベルなのだから。
「あ゛っ……! う゛、ぅううぅ……! やめろそこはっ、あ゛ぁッ!」
 雁高の亀頭に快楽のスイッチを押し潰すように攻められ、下半身から突き上げる電撃に頭が沸騰し、目玉が裏返りそうになる。
 ぐちゅぐちゅと肉棒で内部を撹拌される度に媚肉を満たす精液がかき混ぜられ、聞きたくない音が鼓膜を犯す。
 気持ちよくなりたくないのに、体は勝手に快楽を享受してしまうこの状況は男にとって地獄そのもの。
 そんな男とは対照的にベリアルは鼻歌を交じえながら蕩けた肉筒で己の屹立を扱き、独り善がりな快楽を得ていた。彼にとって目の前の男の穴はオナホでしかない。
「んぁァ゛ァッ! 抜けっ、抜いてくれっ……!」
「だから抜いてるじゃないか。こうしてさ」
「ッく、ふぅ゛う……! そういう意味じゃ、ない゛ぃっ!」
「さっきまでオレのペニスに頬ずりしてねだっていたじゃないか。あの淫乱さはどこへいったんだい?」
 今すぐにでも忘れたい忌まわしい記憶。男はジータが好きなのであって、同性が好きというわけではない。
 たまたま好きになった子についていた。抱かれたいと思った。だから彼女の雌になった。それだけ。
 男に抱かれていることが嫌で嫌で仕方がないのに、ジータとのセックスでマゾ快楽を植え付けられて開発された体はベリアルの雄棒に貫かれて喜んでいる。
「ふぐぅ゛ぅ! お゛ほっ、お、おぉ……! いやだ、イぎだぐない゛ぃぃ!!」
 声を抑えようと食いしばる歯の隙間からは唾液が溢れ、泡を伴いながら口元を流れる。敵の男の手によって絶頂を味わうなんて嫌だとかぶりを振るが、ねじ込まれる肉の塊に与えられる強制快楽に逆らえない。
 腰をぶつけられる度に押し出されるように喘ぎが漏れ、目の前がチカチカと明滅する。やがて張り詰める感覚が男を支配し──弾けた。
「ッ……ああ゛ァぁぁ゛ア゛あ゛ッ!!」
「あァ……肉がうねって搾り取られる……。おや? フフ……特異点に女にされ過ぎて射精の仕方を忘れたか?」
 枕に顔をうずめ、震える男の陰茎からは透明な液が流れ落ちるだけ。
 射精を伴わないドライオーガズムの快感。相手は堕天司なのに、妙な幸福感が男の中を巡る。体もふわふわとして力が入らない。
「今夜はこのくらいにしてあげるよ。また遊ぼう、フフ……」
「もう来るなっ……! くそがっ……!」
 硬度を失いつつある肉棒を抜かれた際に男の体がビクッ! と反応してしまう。イかされただけでも死にたいくらいなのに、些細な刺激で反応を示す自分が本当に情けないと男は心の中で悪態をつく。
 ベリアルに中出しされた雌穴は離れていく熱を惜しむようにヒクつき、粘性がある白い涙を流す。
 拒否をしても体は素直な反応をする男にベリアルは笑みを深めると、張りのある臀部を掬うように撫で、夜の闇に溶け込むように消えてしまった。
(早く処理……しなくちゃ……)
 冷えた部屋にベッドのスプリングの音が短く響く。気怠い体を無理やり動かして立ち上がれば、大量に出された精液が脚の間を伝う感覚に、男の瞳は絶望という昏い色を濃く纏うのだった。

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