最強×狡知×最強

「おちんちんすっごくビクビクしてる♡ イッちゃえ♡ イッちゃえ♡♡」
 二人で一人をイかせないと出られないというふざけた部屋のキングサイズのベッドの上。ベリアルの背を片腕で支えている蒼髪のジータは、残りの手で敗北汁を垂れ流すベリアルの猛りを何度もこすり上げる。
 媚薬兼ローションの役割を持つエリクシールを直接ブッかけられた逸物はビキビキと天へ向かってそびえ勃ち、ジータの手の中で脈打つ。射精まで幾許もないだろう。
 その証拠にエッチな薬の影響もあるが、ベリアルの白い顔は真っ赤に染まり、性欲を煽る嬌声を絶え間なく発しながら腰をくねらせている。
 ジータはベリアルのその様子を薄っすらとハートが見える瞳に映す。心底楽しそうな笑顔で。
「おい。この程度で達するようには造ってないぞ。ベリアル」
 熱気に包まれる場に似合わぬ温度の低い声。ジータの反対側には堕天司の女王ルシファーの姿があった。彼女もジータと同じように片手をベリアルの背中へ、もう片方は陰茎へと伸びていた。
 手甲が外された白い女の手の内側には卑猥に輝く亀頭があり、ぐりぐりと捏ね回されている。
 謎の部屋から出るためには二人で一人──つまりベリアルを絶頂させなければならない。なのでベリアルと共にこの部屋に閉じ込められた彼女も脱出のためにこうして自ら狡知の獣を犯していた。
 むわん♡ とした淫熱気に蒸せられたジータの言葉とその熱を奪おうとする凍てつくルシファーの言葉。
 相反する二人の言の葉にベリアルはくっきりと浮かんだハートの目をし、だらしなく開いた口の端からは唾液を垂らしながら最強の女たちに一方的に責められる己に激しく興奮している様子。
「ぃギッ♡ 特異点とッ、ファーさんの言葉責めッ♡ ア゛、あ゛ぁァァ゛ぁ゛! ザーメン、迫り上がってぐるう゛ぅぅっ゛!!♡♡」
 下半身を激しく揺すりながら淫欲の獣は吠える。射精の気配を間近に感じ取ったルシファーは無表情で怒張を握り、ガシガシという音が聞こえてきそうな雑な手の動きをするが、マゾヒストの一面も持つベリアルにとっては女王様からのご褒美に他ならない。
「お゛ッ……! ファーしゃん♡ ちから、つよっ……! 折れちまうぅ♡♡」
「折れそうって言う割には嬉しそうじゃないベリアル。う〜ん。ルシファーに取られちゃったから私はコッチを可愛がってあげようかな」
 ルシファーに棒を取られたジータはその濡れた手をベリアルの胸へと持っていく。膨れた胸筋の乳蕾は痛いほどに勃起しており、十分に摘めるほどに硬くなっている桃色乳首をジータは親指と人差し指を輪っかにして弾いた。
「ひぃんっ!!♡ あ゛〜〜やば、こんなのすぐ昇天するぅ……♡♡ ふはっ、ファーさんと特異点にめちゃくちゃにされるのも悪く、んぁ゛っ♡ ない……!」
「あ〜もう♡ エッチだし可愛い……♡ こんな可愛い獣を造り出すなんて本当にルシファーって天才なのね」
「フン。なにを今更……。当たり前だ」
「オ゛、ぉォ゛っ! はっ、ぁ゛〜〜ッ、もう無理イ゛クっ……! ぉ、あ゛ッ、射精るっ、ア゛クメっ──ん゛おお゛ォぉぉぉぉ~~~~!!!!」
 ルシファーとジータにサンドされたベリアルは込み上げる射精感を耐えることなく、そのときが来ると喉を反らしながら勢いよく精液を吐き出していく。
 ビュッ! ビュゥゥゥッ!! と鈴口から放出される白濁は信じられない量でベリアルの胸や腹を汚染していき、その射精量にルシファーとジータは目を丸くして釘付けになっている。
「っ……あ……」
 まるで何人かに精液をかけられたほどに肌を汚し、ようやくベリアルの射精は止まった。普段とは違う精の吐き出しにさすがの淫獣も疲れたのか、二人の女の腕に全体重を預けてぐったりとしている。
 そんな彼を見てジータは艶っぽく笑うとベリアルの濡れた唇に吸い付いた。抵抗されないので思うがまま男の口の中を堪能し、顔を離せば互いの口からは透明な糸が引く。
「ねえ、ルシファーもキスしてあげなよ。頑張ったね、って」
「お前に指図されるいわれはない」
 そう言いつつもルシファーもベリアルに唇を重ねた。ジータと比べると乱暴なキスだが、愛する創造主に愛される喜びに男の顔はすっかりと蕩けている。
 そんな三人の背後で扉の鍵が開く音がしたが、誰も気づかないのだった。