発情したふたなりジータちゃんに掘られるファーさんの話

「ぅん……ぁ、るし……」
「…………?」
 冷えた空に月が凜と輝く夜。一部の警備の者以外には寝静まっている者が多い時間帯。研究所にあるルシファーの部屋、その寝室にて。
 所長の部屋ということでかなり広く、寝室に存在感を主張するベッドは当たり前のように大きいサイズだ。
 分厚いカーテンの隙間から漏れる光が薄暗く室内を照らすなかギシギシと軋む音、ベッドの揺れ、誰かの声に深い眠りに身を委ねていたルシファーは目を覚ました。
 意識を浮上させてすぐにはなにが起きているのか理解できなかったが、下腹部に走る甘い衝撃に彼の意識は完全に覚醒する。
「ぁ、ぐぅっ……! なんだ、これは……! っ、ジータ……!?」
 彼の目に入ったのは下を脱がされ下半身丸出しの己。そして脚の間に身を割り入れ、一生懸命に腰を振る全裸の金髪の少女の姿。彼女はルシファーが初めて造った星晶獣であり、プロトタイプであるのと同時に研究の補佐や身の回りの世話をさせていた。
 毎日“天司”という特別な星晶獣を造るための実験を一緒にしてきた彼女が、現在ルシファーのアヌスに女には無いはずの男性器を挿入して思うがままに蹂躙していた。
 出しては入れの繰り返しの単調な動きは童貞そのもの。それでもジータが腹の奥を突くと発生する甘美な電流は、ルシファーの美しい顔を歪ませるには十分。
「るしふぁっ、あぁんっ♡ 気持ちいいっ、おちんちんギュッギュッってされて溶けちゃうよぉぉ〜〜ッ♡」
「っ、あ……! クソ……、一体なにが、ッ……!」
 女性型として設計されているジータの陰部は本来であればなだらかな丘が広がり、その中心には雄を受け入れる穴があるのだが、今はちょうどクリトリスがある部分が男性器のように盛り上がっている。
 血管が浮き出た男らしい極太はただひたすらに快楽を求めて主であるルシファーを犯していく。
 ジータのブラウンの瞳は今はハートマークが見えるほどに潤み、真っ赤に染まった顔、動く度にいやらしく揺れる乳房の尖りは硬く屹立している。彼女はなにかに突き動かされるようにルシファーを甚振り、出口の締め付けや内部の熱に酔いしれた。
「や……めろ、ジータ! ぐっ……この馬鹿力が……! ぐッ、……ぅ゛うう……!」
 ルシファーの腰を掴んで抽送を繰り返すジータの手を引き剥がそうとするも、普段よりかも力が入らず──そもそも、腕力は星晶獣であるジータの方が強いので普段の力を出せたとしても引き剥がせるかは微妙なラインだが、別の方法に変えようとジータの手から離れようとしたところで彼女の両手がルシファーの手を握った。
「すきっ♡ すきっ♡ るしふぁー、だいすきッ♡」
 ルシファーの手と恋人繋ぎをするジータだが、余裕がないのか指の絡みは乱れている。好意をストレートに口にしつつ、ルシファーの手を支えにしながらひと際強く腰をぶつけると、太った肉傘をぐりぐりと壁に押し付ける。
「ぐ……ぉ……、っ、あ、ぐぅッ……!」
 ルシファーは内部から這い上がる快感に中性的な美しい顔を歪め、口からは彼の意思とは関係なく苦しげな、同時に艶やかな声が漏れる。まさかこの俺がと自分が出していると思いたくない声に苛立ちを感じ、それが彼の眉間に皺として更に深く刻まれる。
 ジータがなにかしたのか痛みは全くなく、極太のメスペニスが身体のナカにある苦しさと、それが齎す底の見えない快楽にルシファーからは抵抗する力が削がれていく。
(まるで獣の発情期だな……!)
 そんな機能をつけた覚えはないが、今のジータの状態を表すのにはぴったりの言葉だ。彼女を造ってから数年経っているが、今まで一度もこんなことにはならなかった。ならばなんらかの病気か、バグか、外的要因か。
 自ら造り出した獣に犯されているというのに、その怒りよりかも思考は研究者として冷静に分析しようとする。しかしとある一点、前立腺をエラの張った大きな雁首で押し潰されると引き攣った声がかさついた唇から出て、彼の目は見開かれる。今まで考えていたことも霧散してしまった。
 にぃ、と正気を失った目が笑う。
「るしふぁー、ここ、すき?」
「おごっ……っあ゛! や、めろ、ぁ、あぁ゛……!」
 プライドの高いルシファーが自分の口から女のような声が出ていることにその自尊心にひびが入る。だけれど止められない。止まれないのだ。
 ジータはルシファーが気持ちよくなる場所を見つけると彼を喜ばそうと、ソコばかり狙って腰を打ち付ける。みるみるうちにルシファーの白い肌が茹だったように赤くなり、萎えたままだった彼の男性器が徐々に硬度を増していく。
 男でありながらも日々の実験と研究で忙しいためにルシファーの性欲はとても薄い。こうして勃起したのもいつ振りか。
 性欲よりかも知識を欲するルシファーは童貞であり、当たり前だが尻を掘られるということなどなかった。なので未知の快楽に惑い、恋人繋ぎになったままの手に自然と力が入る。
「うッ……! ぅぅっ……! はっ、ぁ、あ゛あ゛アッ……!」
「るしふぁーのここ、わたしとおんなじだね! わぁ〜、かたくてあっつい……♡」
 子どもが新しい玩具に興味を示すようにジータは両手を繋ぐのをやめると、その手はそのままルシファーの男性器へ。
 ぺたぺたと触って硬さや熱に恍惚な表情をすると、悪戯を思いついた子どものような笑みを浮かべて両手で雄肉を弄り始めた。
 触れば触るほどに肉の先端の穴からは透明な汁が出てジータの手を汚す。敏感な性器を自分で抜くために触れることさえほぼ無いというのに、他人の手で滅茶苦茶にされてルシファーの腰が快楽から逃げるように揺れ、それが酷く煽情的だった。
「うッ……! くぅっ……!」
「わっ!? しろいのがでてきた!?」
 ついに射精にまで至り、どろりとした濃厚な精子が発射され、ジータの手を白く染める。性知識などない、そもそもルシファーが教えることも皆無なので、性知識ゼロのジータからすれば驚き以外のなにものでもない。そもそもこの行為すらも本能の赴くままにしているのだ。
「んぅ〜? あじはへん、かも? でももっとほしい……」
 手についた白濁を舌で舐め取り、味わう。口の中に広がる苦さは美味しくはないのだが、ルシファーのものだと思うとたまらなく愛おしく感じてもっと欲しいと本能が訴える。
 一旦ルシファーのナカから大業物を抜去するとジータはルシファーの股間に顔を近づけ、肌に残っている残滓を舐め、さらには萎えつつある雄槍をまるで棒付きの飴のようにペロペロと舌を這わせる。
 ビクビクと震えるのが面白くて、今度は大きく口を開けて頬張った。ジータの小さな口には先端部分しか入らないが頬の柔らかい部分に押し付けたり、舌でいっぱい舐めると愛しい人の肉がさらに大きくなってジータはこれが“いいこと”だと思い込み、ご奉仕に没頭する。
 自らの行為がお掃除フェラ、そして再び勃起させるための奉仕行動とはジータが知ることはない。
 ルシファーもようやくジータの拘束が緩み、股間から離そうと乱暴に髪の毛を掴んで強制的に顔を上げさせるも、その手はそれ以上上には動かなかった。
 快楽の涙を流す潤みきった瞳、煽情的な紅に染まった頬、主の分身を愛おしそうに、美味しそうに頬張る小さな口を見てルシファーは無意識に喉を鳴らす。
 これが雄のさがなのか。こういう意図で造ったわけではないが、自分の美的センスに従った造形の女が奉仕している様は見ていて悪い気分ではない。
「っ……! どうせ咥えるなら奥まで咥えろ」
「んぅ♡ んっ、んぐぅぅ……♡」
 ルシファーが命令すればジータは咥えたまま頭を前進させた。ディープスロートはとても初心者がやるプレイではないが、ルシファーを想う気持ちゆえにジータは心の赴くままにおしゃぶりを続ける。
 ぐちゅぷちゅと粘った水の音を立てながら頭を振り、一生懸命に奉仕を繰り返すジータ。テクニックがあるわけではないが、淫らな雌の姿にルシファーは精液がせり上がってくるのを感じた。
「っ゛……!」
「んふぅぅぅ!? ん〜〜っ♡ ンっ、ンんぅ♡」
 下半身をぶるりと震わせながら吐き出される精液は量が多いというのにジータはまるでご馳走だといわんばかりに飲み込む。
 舌に絡みつく濃厚白濁スープに目を閉じ、亀頭を咥えたままごっくんをすれば多幸感に包まれ、脳内麻薬が次々と分泌されて快楽の終わりが見えないくらいだ。
 最後は舌を尖らせて鈴口までほじり、思う存分しゃぶり尽くしたところでジータは身体を起こした。大きめなバストにくびれた腰。その下にある怒張は心なしかルシファーに挿入していたときより大きいかもしれない。
 獲物を前に目をギラつかせ、極度の興奮に肩を上下させながらジータはルシファーを見つめる。
「ちっ……やめろと言ってもやめんのだろう? 今のお前は。……手短に済ませろ」
 ルシファーもルシファーで性欲に堕落したジータ相手になにを言っても無駄なことに仕方がないと腹をくくり、好きなようにさせることにした。
 多少の情けをかけるのもジータがルシファーの作品だからだ。これが彼の作品でなければもっと激しく拒絶し、抵抗している。
 ジータはルシファーからの誘いにひゅ、と息を呑む。片手をコアがある場所の皮膚を握るように当てて、ごくりと生唾を飲み込むと動き出した。
 ルシファーを軽々とうつ伏せにするとその首筋に顔をうずめ、汗に混じった透き通るような彼の体臭を嗅ぎながら片手で砲身を握り、肉穴へと入り込む。
 狭い穴を抜けると途端に広がる雄膣はジータのふたなりペニスを軽々と受け入れ、待ちに待った性熱に肉幹が包まれると歓迎するように尻穴がジータの根本を締め上げて思わず射精してしまいそうになる。
 それをなんとか耐えるとくぐもった声がルシファーから漏れたのを皮切りにジータは身体を揺り動かす。
 両手を彼の身体へと回して抱きしめ、密着すると乳首がルシファーの肌へとインナー越しに押されて甘い毒のような快感にジータの顔が蕩ける。
「ぐ……ぁ、はっ、ぁ……! うぐぅ、ッ゛う……!」
「るしふぁー、あなたがほしい。ほしくてほしくて、あたまとからだがあついの……!」
 全身でルシファーを感じながら届かぬ愛を口にする。普段は決して言えない秘密の想いは本能で行動している今だから言えること。
 柔らかい身体でのしかかりながらジータが腰を引けば、名残惜しそうに内部の肉が絡みつき、再び入ると喜ぶようにうねり、亀頭・肉棒・根本を揉んだり締め付けたりして雌槍を悦ばせてくる。
「るしふぁーのおひりっ♡ きもちよくて、あふぅぅっ♡ なにかでちゃう、でちゃうぅぅ……!!」
「早く……っ、出せ、そし……て、早急にッ、終わらせろっ……!」
 ルシファーも短時間ながらも多少は慣れてきたのか、自ら下半身に力を入れてジータの射精を促してやる。童貞を創造主で卒業したばかりの彼女がそれに耐えられるはずもなく。
「ふぁぁぁぁんっ!!♡ ちからいれちゃ、ひゃぁんっ♡ だめっ、でる、びゅるびゅるでてるぅぅ〜〜♡」
「ぁが……っ!? ッ、ツ゛〜〜〜〜!!!!」
 呆気ないほどに簡単にふたなり精液がポンプに押し出されるように激しくルシファーの胎内へと吐き出される。またたく間に腹の中を満たす体液にルシファーは苦悶の表情をし、乱暴に握られた枕に深い皺が刻まれる。
 バックでの体位なのでジータに顔を見られなかったのが幸いか。こんな情けない顔、誰にも見せられない。
 ジータはルシファーにしがみつきながら下半身をぶるぶると震わせて射精感に身を任せていた。体の奥から熱いものが発射され続け、彼のナカはもうドロドロ。入り切らなかった分が隙間から溢れ出るのを感じ、主を征服したような歪んだ快感が全身に甘美を齎す。
 長い射精もようやく終わりが来るとジータは腰を上げた。栓を失った穴からは子種が勢いよく噴き出し、ベッドを汚す。身体を起こしてルシファーから離れ、白く染まった尻穴を凝視すると光源が乏しい暗闇でも星の獣の目からは昼間と同じようにはっきりと様子が見えた。
 穴からは勢いをなくしても未だにザーメンが溢れており、それがまた劣情を煽る。一度は柔らかくなりつつあった股間のイチモツが再び灼熱を取り戻すのには時間はかからなかった。
「るしふぁっ♡ もっと……♡♡」
「な……ッ!?」
 ルシファーは背後から膨れるおぞましい雰囲気に首だけジータの方を向けば、彼女の股間は大量に精を吐き出したばかりだというのに天を仰いでいた。一度出せば治まると思っていたが、その考えは打ち砕かれ、ルシファーは長い長い夜に言葉を失う──。

   ***

「…………」
 ルシファーが目を覚ますと部屋のカーテンが開けられているのか寝室は太陽の光で明るく照らされていた。今は何時なのか。一体どれほどの時間ジータに抱かれていたのか。酷い倦怠感と下半身の激しい違和感を感じながらルシファーは考える。
「ルシファー……?」
 するとベッドの上でじぃっとルシファーを見守っていたジータは彼の目覚めに気づき、今にも泣きそうな顔をしながら主の名前を呼ぶ。しっかりとした呂律は彼女が正気に戻った証。
 ジータは普段の服に身を包んでおり、心配そうにルシファーを見つめるばかり。そんな彼が横たわるベッドのシーツはすでに新しい清潔な物へと変えられ、ルシファー自身の汚れも見当たらない。上下ともにしっかりと黒いインナーも着ている。彼が眠っている間に正常に戻ったジータが片付けたのだ。
「私っ、よく覚えてないけどあなたに酷いことをしたんだよね……? ごめんなさいっ、ごめんなさい……!」
 目尻溜まっていた大粒の涙はついに零れ、頬を濡らす。はっきりとは記憶にないとはいえ、正気に戻ったときの惨状を思い出して廃棄は免れないと覚悟しながらもジータは心から謝罪する。造物主であり、愛する人を傷つけてしまったと。
「……おい、下を脱げ」
「え……?」
「下を脱いで見せろと言っている」
「……はい」
 そう命令するルシファーの中には彼女への怒りよりかも、正気に戻った今、陰部がどうなっているのかに興味があった。
 普段と同じく感情のこもらぬ声で告げられた言葉にジータは固まってしまうが、今度は少々強めに言われれば彼の望むとおりにするしなくて。
 両手の親指をショーツに引っ掛け、膝あたりまで下ろすとその手はスカート部分を摘んで上に引っ張る。まるでお嬢様が優雅に挨拶するような形だが、今していることはそれには程遠い。
 命令とはいえ自分の恥ずかしいところを見られている羞恥心にジータは目を開けていられなくなり、閉じると一層頬の赤みが深まった。
(なにもない……。発情すると陰核が異常発達して男性器に……? だが精液はどう説明する。睾丸は見当たらなかった。そもそもコイツは雌だ。なぜあんな事態に……)
 ジータの陰部はどこまでもなだらかな桃色の丘が広がり、夜の出来事が夢だったように思えるくらいだ。しかしルシファーの下半身に色濃く残る違和感がそれを否定する。あれは実際に起きたことで、こちらが気絶するまで行為は続けられたのだから。
「っ……っ……!」
 ルシファーの指が無防備な少女器官を撫で、隠されたクリトリスを摘んだりするのでジータは声を抑えるので精一杯。
 なにかを確かめるような手が離れ「もういい」と告げられるとジータは安心したようにショーツを引き上げるも、クロッチ部分には愛蜜が滲む。
 ルシファーに知られませんように……と思いながら彼の審判を待っているとジータの視線を不審に思ったルシファーが「なんだ」と聞いてきた。
「私を……廃棄、しないの……?」
「お前を廃棄したところで生じる差し障りを鑑みれば、このまま稼働させたままの方が利点があると判断しただけだ。……今日はお前の体を検査する。そして今後また発情をしたら俺のところに来い。症状が発現しているときでないと分からんことも多いからな」
「……はいっ!」